広島市長に6団体が要望書を提出

ダイオキシン類の適正処理と第三者委員会設置を求める ≪2017/03/17≫

 

恵下埋立地で発見された高濃度ダイオキシン類を含む汚染土壌の適切な撤去および第三者委員会の設置と情報公開を求めるために、6団体が広島市長宛てに提出する要望書

 

 3月17日午前10時から広島市役所で、
環境局次長、施設部長、環境保全課長、環境政策課長立ち会いのもと、「子どもたちをダイオキシンから守る会」の塚本代表を中心に、6団体が広島市長あて要望書を提出しました。

 

、「子どもたちをダイオキシンから守る会」の塚本代表から環境局次長に要望書を手渡す。

 

私たち、広島の水と緑を守る会も「高濃度ダイオキシン類を含む汚染土壌の適切な処理と情報提供について」の要望書を手渡しました。

 続いて、地元から「戸山の自然を守り隊」、「阿戸の環境を守る山林地主の会」、「恵下埋立地と水内川を考える会 」と「広島みずみち100万人フォーラム」からそれぞれの立場での要望書を手渡しました。

 そして、たくさんの支援者から質問や要望が出され、市は4月17日までに回答すると約束しました。

 

 なお、今回はメディアの取材もたくさん来ていただきました。(中国新聞、毎日新聞、TSS、RCC など)
  今日の様子を、本日18~19時の枠のどこかで、TSSとRCCよりテレビ報道されるとのことです。

  

6団体が広島市長に要望書提出した模様のマスコミ報道

TSSのテレビ報道 ≪2017/03/17≫

RCCのテレビ報道 ≪2017/03/17≫

中国新聞報道記事 ≪2017/03/18≫

三つの報道内容を比べてみると、違いがあります。

報道は公平であるべきですが、テレビではどちら側のインタビューを取り上げるかで伝わる内容が大きく違うと感じます。

 

要望書の回答届く!  ≪2017/04/18≫

 ☆要望書に対する回答はゼロ!☆

 

 回答期日の今日、郵便で送られてきました。

 松井市長の名前は書いてありますが、それは飾りでしかなく、回答は環境局施設部恵下埋立地建設事務所が書いたものと、文章を見れば明らかです。この文章を市長が見ているとはとても思えません。

 内容は、要望を完全に無視したもので、納得できません。

 以下、回答をそのまま掲載します。

平成29年4月17日

広島の水と緑を守る会 代表 

 

 広島市長 松井 一實
 (環境局施設部恵下埋立地建設事務所)

 

 要望書に対する回答について

 平成29年3月17日付けで貴会からいただいた要望書について、別添のとおり回答させていただきます。

 

「広島の水と緑を守る会」からの要望書への回答

(要望事項)
1 広島市が独自に行った調査・検討状況の全てを速やかに情報提供すること
(回答)
 今回の燃え殻の処理について、恵下埋立地(仮称)周辺地域の住民の皆様に対しては、町内会連合会(湯来町水内地区町内会連合会及び沼田町戸山学区町内会連合会)への説明や資料提供により、また、市民の皆様には、市ホームページへの資料掲載により情報提供を行っています。
 今後も、確実な情報をできるだけ早く提供していきたいと考えています。

(要望事項)
2 ダイオキシン類の調査および処理方法の検討に対策協議会を設置すること

(回答)
 今回の燃え殻の調査や処理方法については、ダイオキシン類に精通した廃棄物工学や環境工学の学識経験者からの助言を頂きながら検討を行っており、今後の燃え殻の掘削・撤去等の作業状況や撤去後の土壌の確認調査の結果などについても、適宜、学識経験者に説明し助言を求めることにしています。
 また、今回検討した処理方法は、全国的にも安全性が確立されている手法であり、本市がこうした処理方法に基づき今後の作業を適切に実施すれば、十分に安全性を確保した上で、燃え殻を処理できると考えています。
 こうしたことから、御要望であるような、改めて処理方法等を検討する対策協議会を設置することは考えていませんが、本市では、恵下埋立地(仮称)の整備や供用開始後の運営に当たり、周辺地域の住民代表の皆様と本市職員で構成する協議会を設置することにしており、こうした協議会の場で、燃え殻の処理状況、建設工事の進捗状況、教諭お買いし御の運営状況など、本市から様々な情報を提供し、住民代表の皆様方との意見交換を行いこととしています。
 また、協議会の場での本市からの情報提供に合わせ、学識経験者などの専門家の見解を紹介したり、住民代表からの御質問に対し、専門家の意見を伺うことも適宜行っていくことにしており、状況に応じて、協議会の場に専門家の出席をお願いすることも考えています。
 佐伯区湯来町水内地区においては、既に住民代表の皆様との協議会を設置しており、安佐南区沼田町戸山地区についても、近々にこうした協議会を設置する予定です。
 本市では、今後、こうした協議会の
場を通じて、周辺地域の住民の皆様への情報提供や、住民の皆様との意見交換を充実させるとともに、前述のとおり、こうした協議に専門家の御意見も適宜反映させていきたいと考えています。
 また、現在、水内地区での協議会や戸山地区での住民説明会で本市が配布した資料や工事の進捗状況等を、本市ホームページで公開しており、今後、ダイオキシンを含む燃え殻の処理状況についての情報も適宜掲載し、市民の皆様への情報提供に努めることにしています。

☆★☆この回答から分かること☆★☆

 

<情報公開について>

 広島市はホームページに掲載していると言っていますが、最終的な事項をまとめたワンペーパーでしかなく、広島市が説明した内容はなく、協議の模様やどのような意見があったかなどもいっさい掲載されていません。

 また、ホームページにいつ掲載されたものかも記載がなく、広島市の都合で差し替えられでも、市民には分かりません。

 これで、情報提供しているといえるのでしょうか。

 

<第三者委員会について>

 この内容では、一般市民は協議があることも知ることはできず、そこに参加して意見を述べることもできません。

 広島市は地元代表者に話しているとして、全ての責任を地元代表者に押し付けています。しかし、地元代表者は、その内容を地元住民に周知することもしません。つまり、密室で全てが決まって、それが全住民が賛成しているとして進んでいくのです。

 

<これから厳しい闘いが・・・>

 残るのは、広島湯来線のトンネル抗口で立木トラストをしていることで、広島湯来線の拡張工事ができず、ゴミの運搬ルートと浸出水放流管のルートが現道を通らざるを得ない状況になります。

 立木トラストを行っていることで、地元代表者達から「トンネルができないので、より危険な浸出水放流管のルートになる。ゴミの運搬も大変だ。何かあったら責任をどう取るのか」と、地主や立木トラストを取り組んでいる私たちへ圧力をかけてくることも予想されます。広島市は、それを煽ることで、表にはでてこないでしょう。しかし、広島市は周りの工事を全部済ませて、最終的に強制代執行で強行突破することも考えていると思われます。

 いずれにしても、厳しい闘いが予想されますので、みんさんのご支援をよろしくお願いします。