松江地方気象台へ電話で質問  ≪2016/05/25≫

 気象庁の無線ロボット雨量観測所跡地における空気湿電池の放置問題を知ってから、中国地方と関西地方を中心にインターネットで情報を集めてみましたところ、以下の情報が見つかりました。

 

【空気湿電池放置調査結果】
気象庁:2014年7月8日と12月26日に全国の空気湿電池放置状況について報道発表
広島気象台:2016年3月25日に恵下谷山の調査結果を発表。
鳥取気象台:2014年12月19日に綾木峠、高山、宝仏山の3箇所について発表。

      →詳細はここ
神戸気象台:2014年4月21日に笠形山の調査結果について発表。

      →詳細はここ

【汚染土壌入れ替え、廃材撤去工事費用の入札結果】
笠形山土壌入替工事:2014年11月17日(14,200,000円)
大森山廃材等撤去工事:2015年9月8日(5,200,000円)

 しかし、島根県の十種峰では最大水銀土壌溶出量は0.038mg/ℓ(基準:0.0005mg/ℓ)、最大水銀土壌含有量は16mg/kg(基準:15mg/kg)と基準値を上回る水銀が検出されているにもかかわらず、情報が見つかりませんでした。
 そこで、直接松江地方気象台に電話で問い合わせてみました。

以下、電話でのやり取りです。ただし、Ansは電話でのやり取りをメモしたもので、ニュアンスの違いや正確性に欠く部分があるかもしれませんのでご理解願います。

≪質問1≫
 平成26年に気象庁が報道発表した資料で、島根県の十種峰で115個の空気湿電池が放置され基準値以上の水銀が検出されたとありますが、松江気象台のホームページにはこの情報が掲載されていませんが、実際はどうなっているのか教えていただけませんか。
Ans:(担当者も実際にホームページを見て)過去2年分までの情報公開になっているので、この件の情報はそれよりも前のことなのですでに削除されてる。
≪追加質問≫
 他の地方気象台のホームページではかなり古くまでの情報を公開しているところがあるが、松江はなぜ2年より前のものは見られないようにしているでしょうか?
Ans:現在そうなってるし、他の地方気象台のことは分からない。

≪質問2≫
 十種峰の情報が見えないので具体的に教えてほしい。

 まず、調査はいつ頃されましたか?
Ans:平成26年6月頃に調査した。

≪質問3≫
 放置された空気湿電池はいつ処理されましたか?
Ans:調査後、同じ平成26年度中には撤去を完了している。

≪質問4≫
 水銀が検出された土壌は神戸や広島では土壌入替を実施するとありますが、十種峰ではどうされますか?
Ans:平成26年度中に土壌の入替を完了している。
≪追加質問≫
 兵庫の笠形山では1420万円の費用がかかったという入札情報がありましたが、十種峰ではいくらかかったか教えていただけますか?
Ans:100万円以下で済んでいる。
≪追加質問≫
 兵庫との差が大きいのはなぜですか?
Ans:汚染の範囲や場所によって金額は変わると思う。道路のない重機が入れない場所では全て人力になるので費用は大きくなる。十種峰は道路が近くまであり重機も入れたし、汚染範囲も狭かったので安く済んだ。
≪追加質問≫
 入札になる金額はいくらですか?
Ans:250万円以上だと入札になる。

≪質問5≫
 十種峰の報道発表資料は過去ホームページで公表されていたと言われましたが、この情報をファイルでいただけないでしょうか?
Ans:当時は公表していたが、古いので削除した情報なので個別に送ることはできない。
≪追加質問≫
 では、この情報を貰うためには情報公開手順を踏むしかないのでしょうか?
Ans:そうなると思う。

ということで、残念ながら十種峰の報道発表資料は入手することができませんでした!

 最後に、再度担当者様の名前を聞いたところ、逆に私の名前と所在地と電話番号を聞かれ、さらに「これは個人として聞かれたのですか、それともどこかの団体としてですか」と問われました。
 電話番号は私の携帯電話の番号を教えましたが、所在地は市町名までにしておきました。
 また、「今回の質問は個人か団体かと言うことになぜ答える必要があるか?」と逆に問い正したところ、あいまいな返事になりました。
 そこで、とりあえず個人で知りたいと思って聞いたけれど、今の問いに対して疑問が大きくなり、さらに、この問題は気象庁という組織として重大な責任があることだし、税金の無駄使いでもあるので、今後どうするかを考えてみたいと思っていることを付け加えておきました。
 広島の状況を見てもまだ処理が済んでいないところもあり、最終的な完了報告を気象庁に求める必要があると感じました。