広島地方気象台へ電話で質問 ≪2016/05/20≫

 気象庁の無線ロボット雨量観測所跡地における空気湿電池の放置の情報は、広島地方のどのマスコミもこの情報を報道していないため、ほとんどの広島市民がこの事実を知らない状況です。

 現在、ゴミの最終処分場の建設(恵下埋立整備事業)で問題になっている水内地区にも戸山地区の住民もまったく知らされていません。

 「広島の水と緑を守る会」として、このことを放置しておくことはできないと考え、5月20日に広島地方気象台に電話で以下の質問を行いました。

 ただし、Ansは電話でのやり取りをメモしたもので、ニュアンスの違いや正確性に欠く部分があるかもしれませんのでご理解願います。

 

≪質問1≫

 気象庁の発表によると全国での調査が2014年4月から始まり、広島では2014年5月と7月に調査したとあるが、調査から報道発表(2016年3月25日)までに1年9ヶ月かかったのは何故ですか?
Ans:古いことであり場所の特定や汚染の実態調査や範囲の特定に時間がかかった。また、広島豪雨の影響もあった。地権者(広島森林管理署)との調整もあり、具体的な対策の検討に時間がかかった。


≪質問2≫

 3月25日報道発表とありますが、ホームページに掲載する以外に具体的にいつ、どこへ公表されました?
Ans:同日に広島県内の報道関係(新聞、TV、ラジオ各社)へFAXした。
 報道されるかどうかは報道各社の問題で気象台は関知しない。

 

≪質問3≫

 放置された空気湿電池はすでに撤去済みとありますが、具体的にはいつ撤去されましたか?
Ans:7月の調査時点では全て撤去した(と思う?)

 

≪質問4≫

 汚染土壌を撤去する予定とありますが、具体的にはいつ撤去されますか?

Ans:まだ撤去はしていない。撤去工事に膨大な費用がかかるので入札をしてから実施する予定で、今年中には撤去したいと考えている。
≪追加質問≫

 撤去した後の完了の報告はどのようにされますか?

Ans:完了報告する予定はない。


≪質問5≫

 汚染土壌の撤去までの間、汚染土の飛散を防止するためブルーシートを施設し応急的な対策をしているとあるが、写真を見るとあまりに簡単すぎるように思うが、これで万全と考えておられますか?
Ans:専門家および産業廃棄物処理者に相談したら、本来土壌は飛散するものではないが、安全を期してブルーシートで覆っている。

 

≪質問6≫
 撤去された汚染土は危険なものと考えるがどのように廃棄処理されるのでしょうか?
Ans:専門の産業廃棄物処理業者に委託して安全に廃棄する予定である。

 

≪質問7≫
 2014年12月26日の気象庁の発表によると、広島では恵下谷山以外に4箇所放置した箇所がありますがが、これに関する報告はされないのでしょうか?
Ans:水銀汚染の基準値を超えたのが恵下谷山だけなので、それ以外は報告する予定はない。
≪追加質問≫

 気象庁の発表は2014年7月8日と12月26日の2回で、まだ完了の報告にはなっていないと思いますが、今後の発表予定はあるのでしょうか?

Ans:地方気象台としては発表しない。ただし、完了したことを上部へ報告するので、最終的には気象庁で発表があると思うがいつどのようにされるかは分からない。

 

【参考1】

広島県の調査対象地点数 :11

  うち、調査済地点数 :11

うち空気湿電池確認地点数:5

空気湿電池確認地点名(放置電池数):

  聖山(59)、犬伏山(4)、恵下谷山(84)、鍋山(18)、八頭ヶ丸(15)

 

【参考2】

土壌溶出量基準:一生涯にわたり地下水を引用し続けても健康に影響が現れないと判断される基準。水銀の場合、0.0005mg/ℓ

土壌含有量基準:一生涯にわたり土壌を直接摂取し続けても健康に影響が現れないと判断される基準。水銀の場合、15mg/kg

 

 以上ですが、全国的に同じように放置していたのは組織的に意図的にやったと思われること。電池の交換は1年に1回実施しており、交換時の事務処理で電池の廃棄費用を含んでいると思うが、適正な処理確認がされていないことは経理上にも問題があるのではないか。電池放置の調査、回収、電池の廃棄、汚染土の処理(入札で業者選定する)など膨大な費用がかかっているが、これは税金の無駄使いであり、文章上の報告だけで済まされる問題ではないと思われ、広島の水と緑を守る会として、公開質問という形も検討する必要があるのではないかと考えています。

 みなさんからの、ご意見を受け付けますので、お気軽にご連絡ください。